Typ622
MADOO「Typ821」開発の過程で誕生したプッシュプル型プラナードライバー“Ortho(オルソ)”は、MADOOのサウンドベンチマークとして確固たる地位を獲得するとともに、シングルドライバーの可能性を切り拓きました。“Ortho”を継続採用する「Typ622」では、中低音域に重きを置いたチューニングを施し、同じドライバー構成ながらTyp821とは全く異なるキャラクター性を獲得。緻密かつ力強く作り込まれた中低音域の響きには、平面駆動方式ならではのレスポンシブなスピード感を備えつつ、同帯域が担うサウンドステージの広がりも充実し、空間表現に優れた迫力のあるライブ感を描写します。加えて、Typ821で高い評価を受けた繊細で高解像度な高音域、ボーカルの息遣いやアコースティック楽器の表情まで感じられるような生々しい表現力を併せ持ち、印象的な中低音域を演出しながらも優れたトータルバランスを誇ります。
プッシュプル型マイクロプラナーマグネティックドライバー“Ortho”
“Ortho”は、MADOOによって開発されたマイクロプラナーマグネティックドライバーです。プラナードライバーには「プッシュプルドライブ」と「シングルドライブ」の2つの方式があり、“Ortho”はプッシュプルドライブ方式を採用。組み込みの難易度の高さから、イヤホンに収まるほどの小型軽量化が困難な方式ですが、熟練のエンジニアの手によって、イヤホンサイズかつ高品質なプッシュプル型プラナードライバーの開発を実現しました。Typ622に施したチューニングは、力強い中低音域から煌びやかで繊細な高音域まで、幅広い表現を得意とする“Ortho”のポテンシャルを更に引き出します。
ハイリジッドハウジング
Typ622のハウジング素材には、剛性と軽量性を両立するアルミニウムを採用しました。MADOOが掲げる「ハウジングの剛性は音質に影響を与える」という設計思想のもと、ハウジングシェルに十分な厚みを持たせるとともに、表面にサンドブラスト処理を施すことで剛性を高め、音質のための妥協をしない仕上げを行います。ハウジングは金属加工を熟知したエンジニアの手によって設計され、高精度な多軸CNC切削機で製造されます。
300人の耳型から導き出された最適化形状
MADOOはHi-Fiイヤホンのメインマーケットである、日本、香港、中国、韓国などを中心とした「アジア人の耳」をベースデザインに設計・開発を行います。これまで、アジア地域で約3年の歳月をかけて採取した300人分の耳型データをもとに、上質なフィット感とデザイン性を両立する優れたハウジングデザインを設計。また、人体に共通する楕円形状の耳穴に適合するため、楕円形状ステムを採用しました。自然な装着感によってロスを抑え、純度の高いMADOOサウンドを提供します。
美観と機能を兼ね備えるサファイアクリスタル
「長年にわたって使用できるイヤホン」というコンセプトのもと、潜水艦や時計の窓をイメージしたデザインを採用。窓の素材には、モース硬度9を誇るサファイアクリスタルを採用し、通常のガラスやプラスチックでは持ち得ない耐熱性や耐腐食性、優れた耐久性を実現します。窓を備えることで生じる空隙はスピーカーユニットの背圧を制御する役割を果たし、ドライバーのパフォーマンスを最大限引き出します。また、Typ622が持つ「重厚な音」を表現するゴールドのカラーデザインにより、MADOO第二世代ラインアップに共通する八角形デザインの踏襲しつつ、全く新しい表情を描き出します。
Hi-Fiイヤホンブランド「Acoustune」によるカスタムケーブル
付属するイヤホンケーブルは兄弟ブランドである「Acoustune(アコースチューン)」監修のもと、シルバーコート銅線の4芯ケーブルを採用しました。シルバーコートによって音質ロスを低減し、イヤホン本来の性能を発揮します。コネクター部には㈱日本ディックスが設計、生産する高音質と高信頼性を誇る「Pentaconn Ear(ペンタコンイヤー)」コネクターを採用。従来型のMMCXコネクターと比較し、プラグ・ソケット部分がより密接に接触することで伝導性能に優れるとともに、脱着の容易性と堅牢性を両立。製品には標準で「MRC011(3.5mm 3極 L字金メッキプラグ)」と「MRC023(4.4mm5極 L字金メッキプラグ)」の2本のケーブルが付属します。